24日、教育委員会の社会教育担当の主催で、「ヤングケアラー」についての学習会と当事者の方のお話を聞く機会がありました。 学習会は、大阪歯科大学医療保健学部の濱島先生が、イギリスでの状況や日本での実態把握などを通じて、日本での現状をお話しされました。
2020年12月〜1月 厚生労働省の中2,高2への調査では、中学生の6パーセント、高校生の約4%がヤングケアラーといったことが明らかになりました。高校生については、定時制で8.5%、通信制では11%となっており、家族の介護や見守りをしながらは全日制の学校に通うことが難しいことがわかります。
大阪の高校生の調査では、ケアの内容として1位が家事、2位は力仕事、3位は外出時の付き添いなどで、
要介護状態の祖父母、病気や障がいを有する父親、母親、兄弟などのケアをしている現状となっています。
こうしたことは、「ケア」とになされにくく、お手伝いをしている、大したことないと思われがちで、
外から実態が見えにくいことが課題です。 また、子どもがケアを担うことで、学校生活への影響や精神的、身体的な健康面への影響、友人関係への影響も大きく、だれにも話せないという孤独を抱えることになります。
ただ、家族のケアを担うことは悪いことではなくそこから得るものも多いということもおっしゃられました。 母親の介護を続けてこられた当事者の方からのお話の中にも、「母親と一緒にいられた時間は幸せだった」
「亡くなってからの介護ロスが大きく。なにもやる気がなくなった」「病気と闘ってくれた母親に感謝している」などがあり、大変さの中にも家族のきずながはぐくまれたのだと感じました。
ヤングケアラーへの支援 まず、
ヤングケアラーの子どもたちに気づくことが大切。 学校や地域で気になる子どもがいる。
医療や福祉の現場で・・。
3つの支援 ・ケアの負担軽減
医療や福祉のサービスにつなぐ。ヘルパーの派遣。
経済的な支援も必要
・本人の生活と人生の支援
ケアを担いながらも、健康を保ち学校生活を送れるように
〜ケアから離すことだけが正解ではない〜
学習支援。食事や家事の支援。学校での配慮。
・寄り添う支援
居場所づくり・仲間との交流の場
いつもヤングケアラーの側に立ち、寄り添う支援
心理的負担や不安に寄り添う
進路・人生設計についてともに考える
行政に求めるもの 医療・教育・福祉のネットワーク〜発見・支援へつなぐ〜
児童福祉・高齢者福祉・障がい者福祉の連携
公的な支援と民間の支援の連携
今後もヤングケアラーをどう支援していくのかが、大きな課題と感じました。
行政は縦割りで、教育と福祉の連携もまだまだ十分ではありません。
外からは見えにくいヤングケアラーの子どもたちを、発見し支援していく。
現場での力が問われています。
最後に、居場所として活動している「ふうせんの会」さんからのお話もありました。
こうした、活動を支えていくことも必要だと思います。
活動場所の提供や、経済的支援としての補助金など・・
他市の事例など研究し、自治体としてできることを考えていきたい。
posted by さっちゃん at 07:26|
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